コピーチェック無しで記事を公開するリスクとは?

f:id:copydetect:20150922225701p:plain

コンテンツマーケティングの効果が注目されて以降、様々な企業や団体がブログやオウンドメディアを展開し、コンテンツをWeb上で公開している。

コーポレートサイトに掲載するような、商品や企業の売り込みが主体のコンテンツとは異なり、オウンドメディアはどちらかというと、Web雑誌に近い情報を提供している。

お役立ち情報からインタビュー形式の取材記事や、「バズ」を狙ったおもしろ記事まで様々だ。

それら記事を社内で人員で書き続けるのは人員リソース的にも、記事の質的にも難しい。そこで外部のライターや寄稿を募集するのだが、この記事が思わぬ所で問題になる事がある。

1)他者の著作物を転用していた

他者の著作物(文章)をそのまま自社サイトに掲載する事は著作権の侵害となる。

記事を執筆したライターが、執筆の過程で他の著作物を「引用」した場合、この行為が法律上問題が無い範囲であるか否かを確認する必要がある。

当方は法律に関して専門家では無いが、著作権が認められる物として、創作性があるか否かが一つの判断基準となる。個人の独創性や創作性が文章に入っていれば、この時点で当文章は著作権保護法で権利が守られる事になる。

この著作保護下でも、「引用」自体は現行の著作権法で認められているが、引用の仕方等に注意する必要がある。

一つの注意点として「主従関係」が挙げられる。引用する際は、引用物が「従」の関係でなければならない。あくまでも、引用された文章は、掲載先の主となる本文を支えるサブ情報としての立ち位置に限定される。

引用物が主であると認められる場合、その時点で「引用」では無くなる。又、引用元も明記する必要がある。 引用の目的が報道や批評、研究などに利用する際に認められており、この目的以外での利用に該当しない場合は、引用として認められない可能性もある。

以上のように、引用する際は著作権の侵害が無いかを確認する必要がある。

参考:著作物が自由に使える場合は?

2)競合他社の情報を引用していた

著作権に準ずる形で引用しているものの、引用している情報が競合他社のHPからだった、という事もあり得る。

社内の暗黙知となっている競合他社や競合製品の情報も、社外のライターも熟知する事は難しい。

予め記事内に記述してはならない事をまとめ、ライターに共有する事はもちろんの事、受け取った記事を必ず社内の責任者が目を通し、情報の信頼性や信ぴょう性を確認する必要がある。

知らず知らずのうちに競合他社の製品を好評価していたり、信頼性が極めて低い情報源から記事内容を執筆している場合もあるからだ。

引用した情報の内容や引用元をライターに確認するのと合わせて、責任者であるWeb担当者側でも自らGoogle検索し、掲載されている情報の信頼性を確認すると良いだろう。

Webメディア側のチェックは「最終防御ライン」

f:id:copydetect:20150922225715p:plain

ライターが書いた記事だからと言って、記事内容の不備にWebメディア側の責任が無い訳では無い。

プロバイダー責任制限法下では、不特定多数のユーザーが投稿できるプラットフォームの場合、記事を掲載する「場所」を提供するメディア側は著作権の侵害が発生した場合、要因となった記事内容の削除を行う事でそれ以上の責任は問われない事になる。

しかし、ライターを限定し、執筆マニュアルの用意や配布、運営側の記事内容の事前チェックがある場合、運営者側の責任が問われる可能性もあると考えられる。

昨年、大手WebメディアBUZZFEEDは、一部の記事が「コピペ」であった事を認め、謝罪した。

参考:Editor’s Note: An Apology To Our Readers

特徴的なのは、上記リリースで「ライターズノート(恐らくルールブック)にある文章盗用に関する方針(実際の例)を訂正した」と記載している事だ。

7年間Buzzfeedを運用する中で、運営側が文章盗用(plagiarism)に対し、必要となるチェックが抜けていた事も今回の問題を起こした一つの要因と言えるだろう。

公に公開されるWebメディアだからこそ、公開前の記事内容のチェックからコピペチェックなどを厳格に行う必要がある。